台東|ローカルバスで行く三仙台

台北から遥か南へ250キロ…自然豊かな台東県といえば何を思い浮かべるでしょうか。
僕は、正直サーフィンしか思いつきませんでした。。。サーセン

実際に「台東観光旅游網」をみてみると、台東は山、川、海、島と豊かな自然満載な楽園であることがすぐにわかります。
いつもなら、寺のみに狂ったように執着する僕も日々社会にもまれたまには普通に観光したい!
となるわけです。

台東観光旅游網より

調べれば調べるほど、行きたくなってくる魅力たっぷりな台東。
ただ、基本弾丸旅な自分には時間がない。
できるだけ北側で面白いところは無いものか。。。

ありました。

三仙台跨海歩橋です。

台東の北側、花蓮県境に近い海岸に三仙台という島に続く魔訶不思議8連太鼓橋があるとのこと。
海もきれいっぽいし行くしか無い!!
ここで、ただただ癒されるのだ!

ただ、常に旅を求める僕。
普通では満足できませんでした…

『どうしてもローカルバスで行きたい!!』

飛行機とか、電車とかそういうのじゃなくて、バスで行きたいんですよ。
だって、バスって旅感出るじゃないですか?(知るか

とは言ったものの、台北着の時間の都合上やむなく花蓮からのスタートとなりましたが…無念

バスでの行き方(花蓮-台東)

花蓮駅から目的の三仙台跨海歩橋まではローカルバスで行くことができます。

バス番号:1145
発車間隔:3時間ごと(間隔が広いので、前日の夜にでも出発時刻を確認したほうが吉。すぐ変わるので。。。)
所要時間:時刻表だと5時間くらいだけど、実際は3時間
運賃:片道345元(大人)

バス停:花蓮火車站[花客]

バス停:三仙台遊憩區

鈍行ローカルバスの旅

工事中(2018年6月)の花蓮駅前

目指す三仙台跨海歩橋へのバスは、花蓮駅前のバス停から出発する。
前日花蓮空港からタクシーで花蓮駅まで移動した際に時刻表は確認していたので、朝8時15分の便に乗ることにしていた。

駅前のホステルに泊まっていたので、ゆっくり目に起きて目の前の阿美麻糬という自助餐(セルフサービス)の食堂で肉包と豆漿を買ってバス停に向かった。

駅前は広場になっており、珍な像が出迎えてくれた。

え、この頭のスイカどうなってんの。。。

漫画風な教訓集?もあった。
この漫画風の教訓はタイの寺でもよく見るな。
言葉がなくても簡単に伝わる分、外国人にも文化を伝えることができていいのかもしれない。

意味は分からん…w

右上➡左上➡右下➡左下 うん、意味は分からん!

8時15分定刻で花蓮客運の1145番のバスが到着、ぞろぞろと乗客が乗り込み発車した。
このバスは、最初に花蓮市内をぐるっと回ってから海岸線へ向かうルートをとっている。

市内を抜けるころにはお客さんはほどんどいなくなり、台湾特有の超高速ドライブが始まる。
乗ってくるお客さんもいないので、なおさら高速だ!
知り合いに、この国道は危ないからバイクはやめたほうが言われていたが、なるほど、みんなぶっ飛ばしている。
高速道路並みの飛ばしっぷりだ。

しかし、高速運転のさなかも、左を向けば海、右を向けば山というのどかな風景がずっと続き、慣れている僕は運転とは裏腹に癒されていたのであった。

東海岸の山脈は、あまり情報がなく、登山道があるのか無いのかわからないけど、登ってくれと言わんばかりの山容でついつい見とれてしまう。
ここなら、いくらでも未開拓のルートを刻めるだろう。

東海岸の山はかっこいい!

山の手前はどこまでも田んぼだ。
田舎で育った僕には癒しの要素しかない。

東海岸は、部族が多く残っているらしく、この時民族衣装をきた若い女性たちが田んぼで何らかのイベントを行っていた。
バスを降りて撮影したかったが、降りたら次は3時間後なので断念…

癒し

道中は、たくさんの猫も発見した。
猫好きなので猫村には3回くらい行ってるけど、台湾は、年中を通して温暖なため猫様には過ごしやすいのかな?

そうこうしている間に

乗り過ごしていた。

はい、普通に乗り過ごしていた。
完全に油断した。
終点の「成功」まで来ちゃった。
とりあえず、復路のバスに乗らなきゃ!!
と、降りてすぐ反対行のバス停に急ぐ。
けど、来ない。
全然バス来ない。

それもそのはず、だって、さっきまで乗ってたバスが折り返すんだから…。
降りました。Uターンしました。出発しました。

ハイ終了。

次の便は3時間後です。

成功の街並み、僕を置いていくバス…

気を取り直して、昼ごはんも食べたいし計画の立て直しがてら街を散策することにする。

成功漁港

台東北部の成功鎮はカジキ漁で有名な街で、住民の約半数がアミ族らしい。
台湾東部では最大の漁港がある街らしく、漁港では競りとかも見れるらしい!

やってませんでした。

まあ、そううまくはいかんものです。

あきらめて散策していたら、珍な物体を発見。

み…ミッ〇ー…?

巨大な力が働きそうなビジュアルのネズミ型不思議生命体の乗り物がありましたw
中華娯楽さん、生き抜いて!

のどかな街です

のどかで、いい街ですがここで、3時間ぶらぶらしてても埒が明かない。
地図を見ると、三仙台跨海歩橋までは5kmくらい。
歩いて1時間くらいの距離でそう遠くない。
ものすごく暑いけど歩くぜ。

道中帰りのバス時刻を確認…と、そんなタイミングで、1145バスが自分を追い越していく。。。
えぇ。
3時間間隔の話は?

全然3時間間隔じゃねぇ!

道中は、南国フルーツも実っていた。
パパイヤです。
黄色いのは食べれそう。

パパイヤ
ハイビスカス

そんなこんなで、灼熱の中を歩くこと40分。
東部海岸国家風景区三仙台遊客中心に到着!

三仙台遊客中心

遊客中心はビジターセンターの事ですね。
ビジターセンターは道の駅みたいになっていて、特産品販売コーナーやコンビニ、レストランがあった。
とりあえず熱いのでコンビニにてアイスを買いつつ涼む…。

英気を養ったところで行きましょうか!
三仙台跨海步橋!

三仙台跨海步橋

いやー、なんとか着いたでござる。
とっても特徴的な橋がやっと見えて来たよ!
八つに連なった太鼓橋が海峡に跨ってるから、「八拱橋」(八つのアーチ橋)とも呼ばれているらしいよ。
そして、この橋を渡った先が三仙台。
その名の通り三仙台への海を跨ぐ歩道橋が三仙台跨海步橋です。

橋までは海岸線を通って直行もいいけど、僕は一応アウトドアマンでもあるのでトレイルを通っていくルートを選択。

トレイルには多分アダンの木と思われる木が生い茂っていて実もたくさんなっていた。
食えるらしい。

アダンのトンネルを進むと十字路に出会う。
まっすぐ行くと八拱橋だが、右折してみる。
すぐに東屋があり案内図があったが…よく見ると…

現在地が間違ってる!!

また、現在地詐欺マップに出会ったよw

現在地の間違った案内図

こういう、現在地の間違った地図は台湾でよく見るんだけど、こういう適当な感じすごく好きですw

東屋付近からもから橋を見ることができる。

まあまあ長い

それでは、橋本体へ近づいてみよう。

8連アーチ橋

なんとも立派な八連アーチだ。
なんで、八連にしたのかしばし考えにふける。
国民の6割以上が信仰する道教の八仙による影響か?でも島は三仙…
では、仏教の八正道の影響か…?

階段が8回

この橋は、1987年に作られたらしいですが、台風の多い台湾で太平洋側の海に作られているので劣化も激しかったらしく、近年修復されたらしい。
橋が架かる前から、三仙台は景勝地として知られており、当時から三仙台へ渡る人が多かったのだとか。
この橋がなかったときは、干潮の時にわたり、満前に帰ってくる必要があったらしい。
それはそれで、モンサンミッシェルみたいで面白いと思うけど、、、

せっかく橋を架けたのに、あえて八連アーチで、渡るのに修業を課してくるところ素敵です。

渡るのに、8回の階段上り下りが必要だけどそれでいいと思う。
多少の苦労の先にこそ、本物の体験や感動が待っているのだから。

僕は、渡らないけど!

いや、違うんだ。
帰るのにも3時間ほどかかるから!
だから、しょうがないじゃないか。
決して、熱いとかしんどいとかそういう薄いものではないのだよ。
多分絶対。

みんな元気にわたって行くけど、三仙台は環境保護区になっており貴重な植物や動物が生息しているらしい。
バズーカーみたいなカメラ持っている人や、虫網を持っている人もいた。

橋にはひっきりなしに観光客があるているけど、このアーチ橋はアーチだからこそ不思議な瞬間が訪れる。

全員がアーチの谷にいる瞬間、無人の橋が現れるのだ。

数秒後にはまた、どこからか頭が現れる。
不思議な瞬間だった。

橋から白守蓮集落を眺める
海底にはリーフがありチューブができていた

橋の上は展望台のように周りを見渡すことができる。
海は若干白濁した水だったが、逆にそれが独特な美しさを作っていた。

海底には岩や珊瑚(リーフ)があるようで沖で波がブレイクしてチューブを作っていた。
流石東海岸。
台東は太平洋の良い波が入ることで世界中のサーファーの中でも注目されている場所らしい。

いつまでも見ていられそうな素敵な風景だ。
だが、悠長にもしていられない。

現在時刻は13時ごろ。
花蓮までは3時間ほどかかるので、そのことを計算しないといけない。

帰りのバスの時刻までに、是非向こうに見える白守蓮集落に足を運んでみたかった。
名残惜しいが、さっそく橋を後にし次の目的地に向かう。

白守蓮集落

白守蓮集落までは歩いて15分ほどで到着した。
あらかじめバス停で帰りの時刻は確認しておき、散策を始める。

木に飲み込まれた現役住宅
魚をくわえた野良猫
しゃれおつな民宿

やはり、都市部から離れた集落は何とも素敵で魅力にあふれている。
時間がゆっくり流れていることが実感できる。

海岸へ出て防波堤に登ると海の向こうには八拱橋が見えた。

しかし、そんな風景よりも気になって仕方ないのはこちらだ…

鹿…?

防波堤に鹿がいるのだ。
しかも、でかい。
なんか、周りに小さいのもいっぱいいる。
近くに行ってみるしかないでしょ。

たくさんの鹿

近づいてみると、たくさんの鹿のモニュメントが立ち並んでいた。
しかも、重力を無視した鹿もたくさんいる。
そして、めっちゃ「乗るな」って書いてあるけど、跨る若人…

鹿と何か関係が深い集落なのでしょうか。

流木で作られた鹿

大きな鹿を近くで見てみると、どうやら海岸に打ち上げられた流木を組み合わせて作られた超大作であることが分かった。
日本でもそうだけど、こういう素朴な集落でこういうアート作品に思いもよらず出会うと何だか得した気分になるのは僕だけだろうか。

道教祠

小さな台湾寺もあった。
この台湾寺については、こちらで詳しく解説している。

集落には、三仙台観光に来た観光客をターゲットにした民宿がいくつかあった。
次回来るときは、集落で一泊するのもいいかもしれない。
ここをベースにして、北の八仙洞をはじめとする台湾寺ハンティングをすればはかどりそうだ。
山も気になるところだし…

弾丸で来てしまったが、このエリアには再訪する必要性があると感じた旅となった。

小一時間散策をしていると、やがてバスの時刻がやってきた。
また、3時間バスに揺られ花蓮へ戻るのであった…

コメントを残す